Landscapes by the roadside

路傍学会


建物のLandscape 12

中野区本町 象小屋
   象小屋①
 中野区本町二丁目の路傍の小さな公園である。
  象小屋②
 植込み地に立て札がある。
  象小屋③
 象小屋の跡を示す立て札である。江戸名所図会の明王山宝仙寺の項に「中野に象厩を建ててこれを飼はせられたりし」との記述があるが、その象厩(きさや)はここに建っていたのだ。中野には、将軍綱吉が犬小屋を作ったが、象小屋もあったのである。
   象小屋④享保14年渡来象之図
 象は、享保13年に中国人貿易商が安南から連れて来たもので、江戸へ向かう途中、京都で中御門天皇と霊元法王の謁見を受けた。この謁見に際し、朝廷はこの象を従四位に叙している。上の図は、国立国会図書館所蔵の「享保14年渡来」象之図である。京都で描かれた烏丸家蔵図を転写したものという。
  象小屋⑤浜離宮
 享保145月、江戸で将軍吉宗が上覧した後、象はしばらく浜御殿に飼われていた。上の図は東京都公園協会が作成した浜離宮の図面である。図の中央に朱色の線を引いた左に「象部屋」とある。享保14年から寛保元年、中野村の源助に下げ渡されるまでの10年余り、ここで象は飼育されていた。
  象小屋⑥
 中野に来た象は見世物にされたが、源助の管理が悪かったようで、寛保2年に象は21歳で死亡してしまった。子供が遊ぶこの公園に、どのような象小屋が建ち、人々はどのように見物していたのだろうか。幻の象厩である。路傍学会の興味は尽きない。
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